六田知弘

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トピックス

写真家・六田知弘の近況 2020

展覧会や出版物、イベントの告知や六田知弘の近況報告を随時掲載していきます(毎週金曜日更新)。

過去のアーカイブ

2020.03.27 「仏宇宙」今週の土日は休館/ノロジカのスケルトン
「仏宇宙」今週の土日は休館/ノロジカのスケルトン

藤野の仕事場の台所の流し台の上にノロジカの骨格標本があります。今朝、コーヒーをいれていて目の端にはいるその白い肌と形に惹かれてスマホでパチリ。
何と美しい造形なんでしょう!
ノロジカの他に、スズメや、マガモ、キジ、タチウオ、イノシシ、そしてスッポン、オオコウモリなどの骨格標本を持っていますが、どれもそれぞれが独特の表情を持っていて私を強く惹きつけます。
昨夜も夜更けにキジの頭部のスケルトンを掌にのせて右から左から眺めていると、ついつい時間が過ぎるのを忘れてしまい、気がつくと夜中の1時半。そのどこに惹かれているのか自分にはわからないのですが、、、? もっとも頭で解ることなど、少なくとも今の私には必要ないことでしょうけれど。

ところで、新型コロナウィルスが世界中で猛威をふるっています。先日も東京都をはじめ、関東地方一円の都県が人混みへの不要不急の外出や今週の土日の外出自粛を呼びかけました。たしかに今が、欧米やイランのような爆発的感染拡大にいたるのを食い止められるかどうかの瀬戸際である事は間違いないように思えます。
相田みつを美術館で今開催中の私の写真展「仏宇宙」も今後続けてやるのかどうか美術館側の判断に委ねるしかありませんが、今のところは、今度の土日は急遽休館とし、来週火曜日からは再び開館するとの事です。
みなさん、残念ですが、会場が開いているのかどうかに関わらず、今はどうかご無理をなされませんように。
私は今度の土日は久し振りに仕事場にこもってハードディスクにたまりにたまったカンボジアや石や水などの写真の整理をして過ごそうと思っています。(六田知弘)

 

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2020.03.19 「仏宇宙」後期アジア編始まりました。
「仏宇宙」後期アジア編始まりました。

新型コロナウィルスにも負けず写真展「仏宇宙」の後期アジア編が始まりました。
おかげで来場者は少ないですが、その分、みなさんにゆっくりと、じっくりと静かにあの空間に漂っていただいているように思います。
前期の日本編で「運慶の部屋」だったところを後期では「雲岡の部屋」にしました。こんなご時世だからこそ、石窟の内部に入って撮った、正に「仏宇宙」とも言える空間にしばし佇んでみるのもいいように思うのですがいかがでしょうか。
そしてその「雲岡の部屋」からでたら一転、熱帯の眩い光と陰の中で煌めきゆらぐ仏たちとゆっくりとお会いいただければと思います。 (私は期間中の土日祝の午後は会場にいるつもりでおります。)(六田知弘)

 

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2020.03.13 桜開く
桜開く

このところの暖かさで、東京の桜の開花宣言が今日13日にもあるとのこと。昨日、仕事場から都心部に向かう途中の京王線の高尾駅のホームから近くの寺院の大きな桜の木がほんのりと紅かかっているのが見えました。まさかと思ってよく見たら、それは確かに桜の花。もう三分咲きくらいでしょうか。新型コロナウィルス騒ぎで平常ではないこのご時勢、3月半ばに桜の花を見るのはちょっと異常だと、なんとなく心配になってしまうのは私だけでしょうか。

心配してもどうにもならぬものですが、こういう時期を経て、世の中が新たな布置のもとへと変わっていくのかとも私には(なんの根拠もないですが)感じられます。

写真展「仏宇宙」の日本編もこの土日で終了で、17日からアジア編が始まります。いまにところ、会場の相田みつを美術館は開館しておりますので是非お立ち寄りください。アジア編は遺跡が中心ですが、また日本の単体の仏像とは違う雰囲気を楽しんでいただけると思います。特に日本編で「運慶の部屋」だったところを「雲岡の部屋」にしました。仏に満たされた異空間を、体験していただければ思います。(六田知弘)

 

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2020.03.06 夜の沈丁花
夜の沈丁花

写真展「仏宇宙」の帰り道、自宅の近くまで来たところの薄暗闇でいきなりあまい香りに襲われて立ち止まりました。すぐにこれは沈丁花の香りだとわかったのですが、それにしてもなんと強く明確な香りなのでしょう。この香りは、単に虫を呼ぶための自然のものなのか、それとも他の目的で、例えば人がその香りを楽しむために品種改良されてつくられたものなのでしょうか?
沈丁花というと私の奈良の生家にもあったのを覚えています。それは、白と赤が混ざった一般的な品種でしたが、やはりとてもいい香りがして、祖父に名前を聞いて「ぢんちょうげ」だと教えてもらった時のことを覚えています。沈丁花と夾竹桃(きょうちくとう)、その名前は幼い時に祖父と二人で暮らしていた時の遠い記憶に結びつきます。
祖父にはいろんなことをいっぱい教えてもらいました。仏像に惹かれるようになったのも幼稚園の頃から祖父に連れられて近くの當麻や明日香などの寺社巡りをしたのがきっかけです。

コロナウィルスのおかげで、現在開催中の写真展「仏宇宙」に来てくださる方は、やはり予想よりだいぶ少ないのですが、返ってそれで人混みを避けて、仏像との時間をゆっくりと楽しんでいただけるともいえます。
写真展は今のところは予定通り開催されています。前期の日本編は3月15日(日)まで、そして写真の総入れ替えをして、後期のアジア編が3月17日(火)からはじまります。
私は土日の午後には会場にいるつもりでおります。
お待ちいたしております。(でも、ご無理はなさいませんように。)(六田知弘)

 

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2020.02.28 雑華
雑華

今、私は、先日私の写真展『仏宇宙』のトークショーにいらしていただいた作家の玄侑宗久さんの奥さんである石田智子さんの展覧会の準備をお手伝いするために福島県の郡山に行っての帰りの新幹線の中でこれを書いています。
石田智子さんは紙縒(こより)や反故になった広告チラシなどを使って作品を作るアーチストとして世界的に活躍されています。私は、以前にアルバムを見せていただいて結構印象的だったのですが、実際の作品を見るのは今回初めてです。
随分響くものがありました。郡山市立美術館の余裕のある空間にインスタレーションされた作品からは先ず最初に宇宙的なものを感じました。展覧会のタイトルは『雑華』。「ぞうけ」と読みます。「華厳經」の中にある言葉とのことですが、なかなか的を得た言葉で、さすが玄侑さんの奥さん。
展覧会は予定通り3月1日から始めるつもりで準備をされています。ただ、小中高が2週間休校するよう政府が要請するという事態なので、確実ではないようですけれど。
開催中の私の写真展「仏宇宙」も同じこと。さてどうなることやら。
とはいえ、これも何らかの計らい。「ジタバタせずに流れに任せるという事ですね」と昼食をとりながら石田さんと話しておりました。(六田知弘)

 

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2020.02.21 写真集『仏宇宙』できました。
写真集『仏宇宙』できました。

先週の土曜(15日)に写真集に文章を寄せて頂いた作家の玄侑宗久さんをお招きしてトークショーをしました。参加を希望される方が多かったので会場をより広い部屋にかえたのですが、それでもほぼ満席、ありがたいことでした。玄侑さんの話をもっと聴きたかったのに、という方が大勢いらしたと思いますが、時間の制限もあり、どうかご容赦いただきたいです。(小耳にはさんだのですが、相田みつを美術館では、あらためて玄侑さんを招いての講演会もしたいと考えているようです。)

そして、そのトークショーに合わせて写真集『仏宇宙』ができました。私は出てから3日目に自宅に届いたその本を手にとり、まず、函をじっくり眺めてから、本を取り出して表紙を見て、それからはじめてゆっくりとページをくっていきました。

いい本を作ってもらえました。最後の最後まで私のわがままに対応してくれたデザイナー上田英司さん、編集の佐藤愛美さん、本当に感謝です。これで私がやってきた仕事の一つに一区切りをつけて、次に進めることと思います。

この本を世に出すためにはたくさんのご縁とご支援ををいただきました。あらためてここでお名前をあげることはできませんが、深く深く感謝いたしております。(六田知弘)

 

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2020.02.14 「仏宇宙」始まりました。〈トークショー当日参加について〉
「仏宇宙」始まりました。・トークショー当日参加について

仏像の写真展「仏宇宙」がオープンしました。
ほんとうに多くの方々に助けられて、長年撮りためてきた仏像の写真をこうしたかたちにまとめられたこと、心より感謝いたします。
会場に並んだ54点の写真を見ていると、それぞれの仏像を撮った時のことを色々と思いだします。そして、全体を俯瞰してみたとき、これらの写真はなんだか自分が撮ったというよりも、何かわからぬ手によって私に撮るように仕向けられたのだ、というような気がしてなりません。

明日2月15日(土)の18時45分から、相田みつを美術館で、作家で僧侶でもある玄侑宗久さんと私とのトークショーがあります。当初、写真展の会場でやる予定だったのですが、より広い隣の部屋ですることになりました。ですので、トークショーの前後でも展示はご覧いただけますし、まだ席に余裕がありますので、事前の申し込みがなくても、当日の参加が可能ですので皆さん、どうぞお誘い合わせのうえお越しください。(六田知弘)

 

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2020.02.07 ほとけのざ
ほとけのざ

いよいよ写真展「仏宇宙」開催まであと数日となりました。
やらなければならないことがなかなか尽きませんが、本当に多くの方々のお力をお借りして、なんとかここまでこぎつけられたこと、感謝です。

今、こうして写真展や写真集にまとめる作業をしていてあらためて感じたことのひとつは、全くと言っていいほど世間には知られていない、割れたり、壊れかけたりしていたり、崩壊寸前の遺跡の隅っこで見つけたような、いわゆる美術的には大した価値もない、そんな仏たちも国宝や重文のものに混じって結構その存在感を放っているな、ということです。こういう仏に出会うと素直に手をあわせている自分がいます。

今回の写真展は、前期(2月11日~3月15日)と後期(3月17日~4月19日)とに分かれています。前期は日本の仏、後期はアジアの仏教遺跡で撮ったものが中心で、途中で作品を総入れ替えしますので、みなさんどうぞご注意くださいますように。
ご来場お待ちしております。(六田知弘)

 

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2020.01.31 日立より
日立より

ここしばらくかかりっきりだった写真集と写真展『仏宇宙』の準備も概ね終わりました。実務的な事がまったく苦手な私は、結構しんどくなって心身ともに限界に近づいていたように思います。
今朝めざめたとき、仏像の撮影、特に興福寺の無著の撮影の時に遠くから目に見えない信じられないような助けを送ってくれた大学時代からの友人に会いに茨城県の日立市に行くことを思い立ちました。
これから彼に会うところなのですが、その前に同じ日立市にある御岩神社にお参りに来ました。なんという清らかな場所でしょう。カメラを持って光の中で輝く木々の小枝や石などを撮りながら山の奥に続く境内を歩いていると、ストレスが溜まってどうしようもなくなってしまっていた私の心身が清らかな水で洗い流されるようです。
ああ、人に、自然に、そして目に見えない大いなるものに感謝です。(六田知弘)

 

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2020.01.17 もうすぐ生まれます。
もうすぐ生まれます。

2月に出版される予定の写真集『仏宇宙』の色校正が上がって来ました。それを見てこれはいけるという感触。同時に表紙の見本も出ていました。それを束見本に巻いてみるとブワーっと実感が湧いて来て、それまでの製作のためのストレスでガチガチになっていた私の脳も、一挙に雪どけして柔らかくなった感じです。

今は、この写真集と同時進行している写真展「仏宇宙」の展示作品のプリントの真っ最中でもあります。目の前の超大型プリンターからゆっくりと吐き出されてくる仏たちの写真を見ていると、何だかあたらしい命がこの世に生まれ出てくるような感覚を覚えてきます。

写真集ができ、写真展が始まったらカメラを持ってどこかに撮りに行ける日を愉しみに、もう一息がんばります。(六田知弘)

 

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2020.01.10 今年最初のトピックス
今年最初のトピックス

一昨日、昨日とは、東京国際フォーラムにある相田みつを美術館で2月11日から始まる私の写真展「仏宇宙」の写真構成を決める作業をしていました。そして、相棒のデザイナー上田英司さんと最終的な確認をしたあとは、いろいろとしんどいことや煩わしいことを忘れて、気分が高揚して、おかげで深夜に家に帰ったあと、布団に入ってもしばらく寝付くことができませんでした。
この写真展と、それと同時に出版される写真集『仏宇宙』はこれまで私が三十年以上に渡って撮って来た仏像の写真のいわば集大成的なものですが、こうして、写真を俯瞰してみて、あらためて思うことは、これらの仏像は私が自分の意思によって撮ったというよりも、何かの縁のようなもので私が撮るように計られ、写ってきてくれたものたち。そんな気がしてならないのです。ただただ感謝です。

みなさん本年も、思いついた時で結構ですので、このコーナーを覗いていただければ嬉しいです。(六田知弘)

 

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