六田知弘

MUDA TOMOHIRO >> Topics 2017

トピックス

写真家・六田知弘の近況 2017

展覧会や出版物、イベントの告知や六田知弘の近況報告を随時掲載していきます(毎週金曜日更新)。

過去のアーカイブ

2017.07.21 蝉の羽化
蝉の羽化

自宅の門灯のまえの栃の木で今年はじめてのアブラゼミの羽化の場面を見ました。例年だと今の時期は蝉のつんざく声でやかましいように思うのですが、今年は蝉の発生の少ない年なのでしょうか。
それにしても蝉の羽化というのは、いつ見ても美しいものです。まるで全体が蝋細工のような質感で、羽は緑色を帯びて柔らかく透き通っています。自然が生んだ奇跡のような造形です。しかしこの独特の美しさも束の間で、数時間後には羽は茶色く不透明になり、身体の色も黒光りしていくのですから不思議なものです。でも考えてみるとこうした絶え間ない変化は蝉だけではなく、我々人間についても、そこらにころがっている石についても言えることで、森羅万象不動のものなどないのですから、単にその変化を人の目では捉えられないだけなのでしょうけれど。
一瞬のシャッターによって、ものの移ろいをも捉えることができたなら、そんな矛盾することを、できるようになりたいものだとぼんやりと思っているこの頃です。(六田知弘)

 

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2017.07.14 野球ボールの痕
野球ボールの痕

私の住む住宅街の入口にコンクリートの壁面があるのですが、そこにはそれが野球ボールを壁に投げて跳ね返ってきたものを捕球して、また壁に投げつけることを繰り返したときに出来たボールの痕だ、と容易に推測できる痕跡がいっぱい残っています。私がこの町に引っ越してきたときにはすでにこの痕跡はあったように思うので、かれこれ二十数年前につけられたということでしょう。
風雨にさらされていたのになぜボールの痕跡がこれほどまで鮮やかに残るのか、私の頭脳では推測することも難しい。もちろん二十数年前にも痕跡があったとしても、それは既に消えてなくなり、今痕跡が確認できるものはそれより後に作られた最近のものだということも考えられないこともないでしょう。でも、私がここに来た23年前に、この壁にあったボールの痕を写真に撮ったようなおぼろげな記憶があって、そのとき撮った痕跡がいまここにあるものと同一のものだというような気もします。(単にそういうように思い込んでいるだけかもしれませんが・・。)もしそうだとしたら、このボール痕を残した少年(おそらく)はすでに立派に成人して今はこの町には住んでいないのかもしれません。でもしっかりと、かつてここに生きた人がいたという記録が残されている。私は妙にそんな「時の流れの忘れ物」のようなものに惹かれる傾向があるようです。(六田知弘)

 

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2017.07.07 因陀羅の寒山拾得図
東京国立博物館より寒山拾得図(禅機図断簡のうち)

先日、東京国立博物館で因陀羅筆の寒山拾得図を撮りました。東博には因陀羅筆の寒山拾得図は他にもありますが、撮影したのはその中でも最も良く知られた巻子本の断簡です。
私は中学生のときに、何かの本で、おそらく顔輝筆のものだと思う寒山拾得の絵をみて、その何とも言えぬ異様な風貌と笑いにえらく衝撃をうけたことを覚えています。それ以来、いろんな場所で、中国人、日本人の画家たちが描いた寒山拾得図を見てきましたが、その中でもっとも好きなのが、この因陀羅筆の禅機図巻の断簡です。長年憧れていたこの絵が撮れるのだと思うと、撮影前夜は落ち着いて眠れませんでした。
なぜこの絵が好きなのか、なかなかうまく言葉では表現できませんが、強いて言えば、通常の意識では捉えきれない異次元の世界がそこにあるように感じられるからと言えばいいのでしょうか。他に松谿や梁楷や周文や若冲や蕭白など様々な画家たちがこの奇怪な禅僧を描いていますが、それらは通常の意識の枠内にギリギリ納まるように思えるのですが、この因陀羅の絵は私の意識の埒外にはみ出していて怖く、だからこそ強く惹かれるのでしょう。 この絵を見ていて、思い出すことがあります。もうかれこれ30年近く前になると思いますが、中国の山西省にある仏教の聖地 五台山に行ったとき、なんと言う名前か忘れましたが、その麓の寂れた町に泊まりました。夕方人気が全くのない村外れを歩いていたとき、どこからともなく、風に乗って胡弓の音色が聞こえてきました。私は、その音にひかれるように木一本生えていないような黄土色の乾燥した斜面を登っていくと、そこに、まるで黒澤明の映画「羅生門」のような崩れかかった楼門があり、その下にうずくまるような格好で、ぼろぼろの布を身体に巻き付けただけの盲目の老人がいて、ひとり胡弓を弾いているのでした。その顔は、なんとも表現が出来ない、それまでに見たことのないような不思議な(ある意味不気味な?)笑みを浮かべていました。全身鳥肌がたちました。現実の世界ではない、別の時空にはまってしまったように思い、こわくなりました。それでも楼門とその盲目の老人にカメラをむけて、シャッターを2〜3度押したことをおぼえています。(六田知弘)

 

【画像】東京国立博物館研究情報アーカイブスより [寒山拾得図(禅機図断簡のうち)画像番号:C0011284

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2017.06.30 小鳥の卵
小鳥の卵:六田知弘撮影

朝、駅に行く路上で小鳥の卵の殻が落ちているのをみつけました。おそらく高幡不動の裏山でよく見かけるシジュウカラかなんかの卵でしょうが、カラスなどにさらわれて空中から落とされたのでしょうか? いろいろ想像できますが、そんなことより、雨に濡れて黒く光るアスファルトの上の薄ピンクの薄い卵の色と形がなんとも美しくこころ惹かれました。(六田知弘)

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2017.06.23
台北から戻り:六田知弘撮影

雨で涼しい台北から帰ってきてから一日置いて、東京国立博物館で二日続けて、東博所蔵品の写真集のための撮影をしました。今回は書の名品8点です。中国の宋時代の米芾の作品を先ず最初に撮ってから日本の平安時代の古今和歌集などをかいたカナに移りました。同じ書といってもその美的感覚のあまりにも大きな違いに改めて驚きました。(六田知弘)

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2017.06.09 台北での「蓮のゆらぎ」展
台北での「蓮のゆらぎ」展:六田知弘撮影

台湾での初めての写真展「蓮のゆらぎ 蓮 霊動 Waves of the Lotus」展が始まります。今日16日は夕方から内覧会です。会場は廸化街という清朝末期から日本統治時代にできたちょっとレトロな町並みの一画です。
蓮に特別な思い入れがある台湾の人達に私の撮った蓮のゆらぎがシンクロするかどうか、楽しみです。(六田知弘)

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2017.06.09 台北での「蓮のゆらぎ」展・木洩れ日
木洩れ日:六田知弘撮影

来週17日(土)から台北のギャラリーで「蓮のゆらぎ」展を開催します。作品は今までに発表した蓮の写真に加えて、現地台湾で撮ったものも展示します。内覧会を含めてたった4日間ですが、アジアでは初めての展覧会。蓮に対する特別な思い入れがある台湾の人たちの反応が楽しみです。私は15日から台北に入ります。
イギリスから帰って来て1日だけ仏像の撮影(横須賀の満願寺と浄楽寺の7駆でしたが、それぞれが思いの外、魅力的なお姿で、撮りながら久々の至福の時間を味わわせていただきました。)がありましたが、あとはゆっくりと休養をとりました。
写真は高幡不動の裏山を駅に向かっている時に出会った木洩れ日です。ああ、日本ですね。(六田知弘)

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2017.06.02 ホーム下の外壁で
ホームの下にあたる外壁で見つけた植物:六田知弘撮影

近所の駅に沿った道沿いを歩いていて、ちょうどホームの下にあたる外壁で見つけた植物です。おそらくキク科の植物で花も散り、綿毛も飛び散ったあとの茎だけが残ったものでしょう。ほとんどドライフラワーのようになっていましたが、その姿はここのところちょっと疲れが出たかなと思う私にとって、ちょっとした清涼剤になってくれました。(六田知弘)

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2017.05.26 帰国しました。
六田知弘写真展「時のイコン」@ロンドン:六田知弘撮影

英国での個展とスコットランドでの石の撮影を終えて帰国しました。実り多い旅でした。
個展は東日本大震災の時の津波にのまれたものたちを撮った「時のイコン」でした。思いもかけないほどたくさんの方達に来ていただいことは前回のトピックスでご報告しましたが、来場者の反応というか、感想が日本でのものと随分違っていました。「なんて美しいのだ!」これが約7割ほどの人たちの第一声でした。これには私も驚きました。その理由はいろいろ考えられると思いますが、それを探ると私にとっても何か新しいものが得られるような気がしています。(六田知弘)

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2017.05.19 ロンドンでの「時のイコン」展
六田知弘写真展「時のイコン」@ロンドン:六田知弘撮影

16日の夕方からロンドンでの写真展「時のイコン」がはじまりました。会場はロンドン中心部の礼拝堂「フィッツロヴィア チャペル」です。この地域は以前は大きな病院があったところで、そこが大規模に再開発されたとのこと、チャペルはその中心に位置します。建物は今は、宗教施設としては使われていませんが、中も外もきれいに修復されていて、モザイクも美しくとても雰囲気の良いところです。そんな空間で、津波で流され地面に残されたものを撮った「時のイコン」を展示させてもらったのですが、なんともしっくりとなじんでいるように思います。
初日は、16時から始まったのですが、20時30分に会場を閉めるまでの来場者は200人はゆうに超えたと思われ、私の予想を大きく超えてうれしいかぎりです。それにおいでいただいた人たちの大半は、この写真展を目指してこられた方のようで、皆さん本当に熱心に見てくださって、私の説明よりも写されたものたちの声に耳を傾けてくださっているのがよくわかりました。雨模様の2日目も3日目も、平日にもかかわらず、来場者が絶えず、ひとり無言で写真に向かっている人も何人もいらしたようです。ここでやれて本当に良かった。

「時のイコン」の海外展の為にクラウドファンディングやカンパをいただいた多くの方々と、ロンドン展に全面的にご支援くださったロンドンのHORIUCHI FOUNDATIONに深く深く感謝いたします。(六田知弘)

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2017.05.12 「時のイコン」ロンドン展 / 天を突く石
マル島, スカイ島:六田知弘撮影

スコットランドで石を撮っています。3日前には、マル島で天を突く石を撮りました。吸い込まれるような深い空を背景に、あたかも宇宙との交信アンテナのように、小刻みに震えるように立っていました。

今回は16日から21日まで、Photo Londonの一環として「時のイコン」の写真展を開催します。みなさんからのご寄付に合わせてロンドンのHoriuchi Foundation の全面的なご支援をいただき、実現できました。大英博物館にほど近いチャペルでの展示です。もしこの期間にロンドンにいらっしゃるようでしたら、是非お立ち寄りください。

今、スカイ島のフェリー乗り場の待合室でこれを書いています。これから地の果てのようなルイス島に渡ります。この島は2010年に最初に石を取り始めたところです。あれから7年、どんな写真が撮れるのか、私なりに楽しみです。
ルイス島に渡るフェリーを待っている間に1時間ほど時間があったので時間つぶしにちょっと港のまわりを車で走ってみたのですが、道の向こうの丘の上にスタンディングストーンのようなものがチラッと見えました。このスカイ島にはそうした巨石はとても少ないと聞いていたので、見違いかと思いましたが、車を停めて丘の上まで急ぎ足で登りました。そこで見たのはまぎれもなく凛々しく見事なスタンディングストーン。まったく嘘のような出会いでした。
なんだかこの頃、見えない手のようなものに導かれているような気がすることがよくあります。今は素直にそれに従っていこうと思います。(六田知弘)

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2017.05.01 宇宙の秘密
若葉:六田知弘撮影

若葉の間を爽やかな風が吹きぬける季節になりました。その風を頬に受けていると、ふと、なんだか今までとはちょっと違うところに立っているような気がしました。
国立近代美術館の「茶碗の宇宙」と東京国立博物館の「茶の湯」展をはしごしました。近美に展示されていた初代長次郎の「大黒」を見たあと「杵ヲレ」という筒茶碗の前に立った時、思わずうなり声が出て、涙がにじみました。まさに「宇宙との根源的なつながり」をその茶碗から感じました。長次郎は宇宙の秘密を覗く事ができる稀有の人だと思います。(昨年暮れに興福寺の運慶作の無着像を撮った時にもそう感じました。)
6日から24日までイギリスに行ってきます。スコットランドでの石の撮影と16日からのフォトロンドンに合わせての「時のイコン」の写真展(5月16日-21日@Fitzrovia Chapel)です。
さて、久々の石の撮影。宇宙の秘密の端っこでも写ってきてくれたらうれしいのですけれど・・・。
次回はスコットランドのマル島からです。(六田知弘)

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2017.04.28 すっぽん
すっぽん:六田知弘撮影

ちょっと汗ばむほどの晴れた日に、家の玄関先で飼っているすっぽんの水槽の水を換えてやりました。うちのすっぽんは子供が小学校に入るか入らないかの頃にスーパーで1000円で買ってきたもので、かれこれ17~18年くらいここに棲んでいます。来た時は甲羅の長さが7センチくらいでしたが、今は25センチくらいあるでしょうか。もう十分スッポン鍋にしても食べごたえがあります(笑)。いつもは緑に濁った水の中にいるのでほとんどその姿は見えないのですが、こうして澄んだ水の中にいるところを見るとワイルドだけれどなかなか洗練された姿で美しい。20年ほど前に正倉院の「青斑石鼈合子」というすっぽんをかたどった石製の素晴らしい宝物を撮った事があるのですが、我が家のすっぽんはそれに劣らぬ美形です。
最近は、自然のが作り出した造形には人は到底かなわない。自然が人のお手本だとつくづく思う事が多くなりました。
これから東京国立博物館で開催されている「茶の湯」展を見に行くところです。(六田知弘)

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2017.04.21 福島のヤマザクラ
福島のヤマザクラ:六田知弘撮影

先週に続いて福島に来ています。今は南相馬市。さっきから雨が本格的に降ってきました。
昨日、三春にいたのですが、今年は例年より桜の開花が遅く、ちょうど今が満開で町中がまさに桜色。さすがに三春は町名に「春」がつくだけあると納得しました。有名な滝桜には行く時間がなかったのですが、作家の玄侑宗久さんが住職をされている福聚寺のしだれ桜も本当に見事でした。
今日は郡山から車で飯舘村を通り、南相馬市に来たのですが、境の峠にも桜がありました。今、7分咲きというところでしょうか。花と一緒に赤い新葉が出ているので吉野山と同じヤマザクラでしょう。新緑を背景に風になびいて咲いている健気な花を見ていると放射能汚染など夢であったようにも思えます。しかし、それは決して夢ではない現実です。その現実を忘ることなく、私なりの関わりを持ち続けようとあらためて思いました。
これを書いているうちに雨も止みました。そろそろ写真を撮りつつ郡山に戻ります。(六田知弘)

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2017.04.14
桜:六田知弘撮影

東京国立博物館での仏像の撮影の際に通りがかった上野公園は暖かい風を受けて今、一面の桜吹雪。
よく言われるように満開の桜は、特にソメイヨシノは、確かにどこか死のイメージがある様にも思えますが、こうして風に吹かれて散っていく花びらは、私は死というよりも「再生」のイメージを強く感じます。また、来年になれば蕾が膨らみ、花が咲きます。いやその前に萌える若葉が私たちの目とこころを癒してくれるのですから。(六田知弘)

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2017.04.07 東京の青い空
東京の青い空:六田知弘撮影

東京駅間近の街路樹の桜も今は満開です。春の風を受けながらその下を歩いていてふと見上げると真っ青な空。花曇りの空がひらけ、これこそ汝窯をはじめ中国青磁が目指した色「雨過天青」ではないかと思うような青色に白い雲が激しく流れ、銀色の飛行機が飛行機雲を引きながら通り抜けて行きました。
そう言えば先日終わった私の故郷 御所の展覧会に展示した高天(たかま)の空もこんな青でした。(六田知弘)

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2017.03.31 御所展も今日で終わり
御所展も今日で終わり:六田知弘撮影

私の故郷奈良県御所市を撮った写真展ですが、19日に大阪会場での展示は終わり、今日3月31日は御所会場も最終日を迎えました。予想以上の盛り上がりで本当にみなさんに感謝しております。50年ぶりに会う懐かしい人達にお会いすることができたし、新しい知り合いもできたし、東京など遠方から来てくださった方もいたり、本当にいい出会いの場でもありました。 今日は大学時代の友人で大阪の役所に勤めていた人も、定年退職の辞令を受けたその足で駆けつけてくれました。考えてみればみんなそういう歳になりました。長年のお勤め本当にご苦労様でした。私には定年はないのですが、この御所展で、やはりある意味で、人生の大きな区切りに来たのだということを感じています。さてこれからどんな仕事をするか、乞うご期待を。(六田知弘)

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2017.03.24 母の横顔
母の横顔:六田知弘撮影

宇宙のかけら―御所」の大阪会場での展示もおかげさまで多くの方々においでいただき無事終わりました。御所会場での展示もあと一週間といよいよ終盤。地元の方々の心温かいご協力を得て大いに盛り上げていただいてこちらも大盛況です。本当にありがたいことです。
その際、息子と二人で老人施設に入っている母に会いに行きました。薬のせいで眠たくなるようで、話をしている時も母はすぐ目を閉じてしまいます。窓から入る光を受けたその横顔が、昨年暮れに撮った興福寺の無着像の自然光で見る表情とどこか似ているように思えて、思わずスマホのカメラで一枚撮らせてもらいました。(六田知弘)

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2017.03.17 大阪展はあと2日

写真展「宇宙のかけら―御所」の大阪会場での展示は19日(日)まで。あと2日間となりました。今、関西への途上です。
18日と19日は午後2時からギャラリートークをします。展示してあるに写真について思いつくままお話ししてみようと思います。御所の赤塚邸では20日の13時30分からお話しします。もしお時間があえばおいでください。
それにしても東京や愛知県からも多くの方々においでいただいているのに、私の身は一つ。お目にかかれないのが残念です。でも本当に嬉しいです。東京でもやらないのかと展覧会を見た知人の多くから尋ねられます。私としてはできたらいいなと思っています。
11日の御所の市民ホールでの相田一人氏とのトークイベントも満員御礼で、230人もの方々においでいただき嬉しい限りです。50年ぶりに会った幼なじみや中学、高校の同級生や担任の先生、同じ町内のおばさんやおじさん、いつも診ていただいていたお医者さんの奥さんや親戚の人たちなどなど。そういう方々を前にお話しするのはいつもにも増して緊張しましたが、トークイベントが終わったあと、やってよかったとえらく嬉しくなりました。みなさん本当におおきに。有難うございます。
大阪は19日までですが御所会場は3月31までやっています。古き良き民家でコタツに入って、ふすまや衝立に貼られた写真や古い襖絵に囲まれてお話しするのもいいですよ。(六田知弘)

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2017.03.10 「宇宙のかけらー御所」が始まりました。
「宇宙のかけら御所」展示の様子:六田知弘撮影

私の故郷奈良県の御所(ごせ)を撮った写真展「宇宙のかけらー御所」が大阪と奈良県の御所で始まりました。大阪の都心部 中之島にある近代的なスペースと御所の築300年以上の古民家という全く異なる環境での展示ですので写真の種類も見せ方も大きく違います。同じ写真は3枚だけで他は全て違うものです。ですので同じ御所で撮ったものでも印象は全く違うものだと思いますので、お時間が許せば是非両方を見ていただきたいです。そして御所会場に行かれたらその足で御所の古い町並みを見て歩いたり、金剛、葛城山の麓に点在する独特の霊気を放つ寺社を巡って歩かれることをお勧めします。(六田知弘)

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2017.03.03 やっと一息
高幡不動の裏山:六田知弘撮影

「ロマネスク」写真集ができ、写真展もおかげさまで盛況のうちに終わりました。本当に多くの方々にお世話になり、足元がふらつく私を支えていただいた事、心より感謝いたします。正直、少し疲れましたが、そんなことを言ってられません。ロマネスク写真展が終わった次の日の日曜日、近くのスーパー銭湯にいき、一日だけでしたがゆっくりと休みました。休憩室の窓越しに見えた白い雲が面白かったのでスマホをひと押し。
次の月曜日から後片付けや撮影がずっと続き、今日3日に御所展のための準備で奈良に来ました。明日から会場の設営に入ります。
8日(水)から写真展「宇宙のかけら―御所」が大阪と御所で始まります。7日は18時半から大阪会場で内覧会があります。どなたでもご参加いただけますのでご遠慮なくお立寄り下さい。お待ちいたしております。
是非みなさんに私の最新作をご覧いただきたいです。(六田知弘)

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2017.02.24 「ロマネスク」もあと一日
高幡不動の裏山:六田知弘撮影

繭山龍泉堂で開催中の「ロマネスク」写真展も残すところあと一日。14時からギャラリートークをしますので是非お出かけください。
この展覧会が終わったらすぐまた「御所」の写真展です。バタバタしていますが、ここは踏ん張りところ。
みなさん会いにきてください。お待ちしています。(六田知弘)

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2017.02.17 「ロマネスク展」開催中です。
高幡不動の裏山:六田知弘撮影

東京京橋の繭山龍泉堂で開催中の写真展「ロマネスク」も会期半ばとなりました。おかげさまで多くの方々においでいただいて嬉しいです。私がこれまで20年近く撮りためてきたロマネスクの集大成としての写真集の出版記念としての意味合いもありますが、実際に大きく引き伸ばした写真は、同一の写真でも写真集で見るのとはまた違ったものになっています。特に壁画などはなんというか、まるまる壁画そのものを切り取って来たかのようなリアリティに、おいでいただいた方々に驚きを持って見ていただいています。私も本当に改めて驚いています。このように言ってもそれは伝らないと思いますので是非みなさん一度その目でお確かめいただきたいです。ただくれぐれも、これが写真なのか実物なのか確かめようと思わず触ろうとはなさらないよう、ご注意ください。(笑)
18日(土)、19日(日)は2時よりギャラリートークをしますので、お気軽にお立ち寄りください。
写真は朝、展覧会場に行く時に高幡不動の裏山で撮ったものです。(六田知弘)

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2017.02.10 「ロマネスク」展が始まります。
繭山龍泉堂「ロマネスク」展:六田知弘撮影

いよいよ東京 京橋の繭山龍泉堂で写真展「ロマネスク」が始まります。
20年近く前から撮り続けてきたヨーロッパ中世のロマネスク美術。展覧会と合わせて写真集「ロマネスク 光と闇にひそむもの」も刊行されました。この写真集と写真展が私のロマネスク美術を巡る旅の集大成です。写真集に掲載された聖堂は約120。なんと総ページ750ページを超える大作です。今日初めて出来上がったものを手にとりましたが、なんとも感慨無量です。
写真展会場の準備が整い、あとは13日のオープンを待つばかり。是非みなさんお立ち寄りいただきたいです。ロマネスク美術に興味をお持ちの人も、そんなのきいた事はないという方も、結構楽しんでいただける空間になったと思います。
25日までの期間中、私は毎日会場にいる予定ですので、お気軽にお声をおかけください。
また、18日(土曜)と19日(日曜)の14時からギャラリートークをすることになりました。みなさん、お誘い合わせておいでください。撮影秘話などいろいろお話ししようと思っています。(六田知弘)

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2017.02.03 速水御舟の画集

日本画家 速水御舟の画集を見ました。60年ほど前に出されたものなので、全てがモノクロです。しかし、それがかえって御舟独特の不思議な雰囲気を強めているようで、あっという間にその世界に連れて行かれてしまいました。現実と非現実というか、この世とあの世というか、異なる時空を自由に行き来する御舟という人間はなにものか。それが容易にかなわぬ私には、その才能がうらやましい限りです。(六田知弘)

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2017.01.27 印刷立ち会い
高幡不動の松ぼっくり:六田知弘撮影

今、写真集『ロマネスク 光と闇にひそむもの』の印刷の立ち会いに山梨に来ています。印刷工場のインク の匂いを嗅ぐと、今までに作った写真集の事を思い出します。期待と不安が入り交じった時間です。苦労して撮った写真が我が手を離れる時ですから。今回は、色校では足りなかった要素が本番ではしっかりと補われて空気感や厚みもでてきて出来上がりが楽しみです。
今の時間、ここ山梨は晴れていて温かいですが、朝、駅に向かう高幡不動の山道は冷え込んで、松ぼっくりが氷漬けになっていました。ここ1ヶ月ほど毎日が忙しすぎて足元など見ている余裕はなかったのですが、これが目に入るということは忙しさのピークもやっと過ぎたということなのかもしれません。(六田知弘)

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2017.01.20 ただいま大型プリント中
ロマネスク―光と闇にひそむもの:六田知弘撮影

今、自宅でロマネスク写真展のプリント作業中です。
ここのところ、ここ十数年味わったことのない忙しさが続いています。この忙しさは、おそらく少なくても3月半ばまでは続く感じです。どこかへぶらっと撮影に行って気晴らしをしたいところですが、関係してくださってるみなさんを見ていると信じられないほどの仕事をこなしていただいているので、そんなことを言ってられません。体調は悪くないので、みなさんに支えられながら、なまった心身に鞭打って(と言っても無理はせずに)頑張ろうと思います。(六田知弘)

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2017.01.13 ただいま大型プリント中
「宇宙のかけら―御所」:六田知弘撮影

今、3月8日から始まる「宇宙のかけら―御所」展の大型プリント中です。一昨日は2月13日から東京 京橋の繭山龍泉堂での「ロマネスク」展のプリントをしました。
なんせ3ヶ所(東京、大阪、奈良県御所市)での写真展のためのプリントですからたいへんです。それに写真集「ロマネスク 光と闇にひそむもの」の製作もいよいよ大詰めです。
今、それらの準備で普段は写真を撮る事でしか使わない容量の小さい私の脳はほとんど飽和状態。それでも多くの方々の助けを借りて、今できる精一杯のことをやるつもりです。(六田知弘)

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2017.01.06 明けましておめでとうございます。
写真集『ロマネスク―光と闇にひそむもの』:六田知弘撮影

今年は新年早々の4日から、2月初旬に刊行予定の写真集『ロマネスク―光と闇にひそむもの』の追い込みで出版元の生活の友社に詰めています。
なんせ700ページを超える大部なので大変です。それでも束見本にカバーを被せて見ると、期待に胸が膨らんで、馴れない、煩わしいツメの作業も苦になりません。
これまで私が撮り続けてきたロマネスクの集大成です。2月13日から東京 京橋の繭山龍泉堂での写真展「ロマネスク」もあわせて、乞うご期待を。
今年はこのロマネスクもあり、写真展「宇宙のかけら―御所」もあり、「時のイコン」の写真展、「運慶」展や東京国立博物館の所蔵品の写真集のための撮影、台湾での写真展のための撮影、その他これから諸々、やるべき事が山積みです。
還暦を過ぎた頃から逆になんだかエネルギーが湧いてきたようでうれしいのですが、気負わずに、遊覧飛行を楽しむように自分のやるべき事をやっていければと思っています。私の本当の仕事はこれからのような気がしています。
今年は世の中全体の大きな転換点となると思います。
みなさん、どうぞよい一年をお過ごし下さい(六田知弘)

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